土井敏邦 パレスチナ記録の会

【シンポジウム】
アラブ民主化の波でパレスチナはどう変わるのか

2011年5月13日(金) 午後 6時30分-9時
明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー (地下1F 1001教室)

ゲスト(予定):
臼杵陽、長沢栄治、錦田愛子、川上泰徳(スカイプ・インタビュー)、ラジ・スラーニ(電話インタビュー)
司会:土井敏邦

この度の東日本大震災で被害を受けられた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

3月11日、「緊急シンポジウム・エジプト政変でパレスチナはどう変わるのか」(旧題)開演予定の4時間前に、その後の日本と世界を根底から揺るがすこの大惨事が起こってしまいました。首都圏の交通は完全にマヒし、主催者の私も横浜から会場へ向かうこともできませんでした。BCCメールで「シンポジウム延期」のお知らせを出したのは、開演2時間前でした。直前の延期のお知らせが十分に伝わらなかったために、多くの方々にご迷惑をおかけしてしまったかもしれません。心よりお詫び申し上げます。

「3・11」という歴史的な日から1ヵ月間、メディア報道は連日、大津波の甚大な被害とその影響、福島原発の危機的な状況のニュースで埋まり、海外情勢、中でもそれまで人びとの大きな関心事となっていたアラブ諸国の大変動のニュースも影が薄くなり、それに伴って国民の意識と関心から、はるか遠のいた感があります。

私はその後、東北の被災地に立ち、長年、“パレスチナ”を伝えてきた自分は、いま何を、どう伝えるべきかを暗中模索し続けていました。今もその模索は続いています。

3月11日の大惨事の直後、ラジ・スラーニをはじめガザの複数の友人、知人たちから、日本と日本の友人たちを気遣う国際電話やメールが私の元に届きました。今なおイスラエルによるガザ攻撃の深い傷跡も癒えず、封鎖の中で喘ぐガザの人びとが、遠い日本の惨事に想いをはせてくれることに驚き、胸が熱くなりました。「私たちもあの人たちの状況を忘れてならない」──そういう思いで、東北の惨事が続くなか、改めてシンポジウムを開催する決意をしました。

今回は、東日本の状況を踏まえ、福島原発事故や津波被害によって住民が生活の基盤であった“故郷の土地”を追われる現実と、1948年、パレスチナ人の“ナクバ”(大惨事/パレスチナ人の難民化)の接点を、第2部・シンポジウム「東日本大震災とパレスチナ」で議論します。

土井敏邦 パレスチナ記録の会

【お知らせ】
東京近郊以外の地方在住の方々など、このシンポジウムに参加できない方々のために、全内容(『ガザに生きる』は除く)を映像で記録したDVDを制作・発売する予定です(価格予定・3000円/送料別)。ご希望の方は、住所・氏名を明記し、メールで doitoshikuni@mail.goo.ne.jp に5月10日までにお申し込みください。ただし希望者数が少ない場合は、DVD制作は中止します。

イベント趣旨

30年間続いたエジプトのムバラク独裁政権が民衆デモによって崩壊した。莫大な軍事援助で支えてきたアメリカ政府の意向を受け、ムバラク政権はイスラエルとパレスチナ自治政府との「和平」交渉の仲介役を担ってきた。その政権が崩壊した後、パレスチナとイスラエルとの関係はどうなっていくのか。ヨルダン川西岸のパレスチナ自治政府、ガザ地区のハマス政権はそれぞれどう対応するのか。封鎖が続き閉塞状態のガザ住民の状況は改善されるのか……

パレスチナ・イスラエル研究、エジプト研究の専門家たちに、エジプト政変でパレスチナ・イスラエル情勢はどう動くのかを語っていただく。

プログラム

第1部【映画上映と報告】

第2部【シンポジウム】

企画詳細

会場アクセス/地図


映画『ガザに生きる』5部作の製作支援のお願い

土井敏邦 パレスチナ記録の会