土井敏邦 パレスチナ記録の会

3・11緊急シンポジウム「エジプト政変でパレスチナはどう変わるのか」延期についてのお詫びと近況報告と『子どもの話を聴くときは』について

『子どもの話を聴くときは』

2011年4月2日

土井敏邦パレスチナ記録の会事務局

この度の東日本大震災で、重大なる被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。

この3・11は、土井敏邦パレスチナ記録の会主催のシンポジウムが予定されていました。首都圏でも交通手段は完全に麻痺し、シンポジウムの会場であった大学も帰宅できない人びとへの退避場所として提供されるなど、イベントは開催不可能な状況となりました。開催時間の間近ではありましたが、4時過ぎに延期のお知らせをメールにてお送りしました。ツイッター等で延期のお知らせを広めていただいた方々にはお礼を申し上げます。しかしながら、すべての方々にご連絡が徹底しなかったことを深くお詫び申し上げます。

日本中が大震災と原発の苦しみの中にあるのと時を同じくして、アラブ世界も大きな変動を続けています。この度のイベントでお伝えしたかった内容は、やはり、これも「非常に大切なこと」の一つであると私たちは受けとめておりますので、さほど遠くない日にシンポジウムを開催したいと考えています。実施日のお知らせについては、もうしばらくお待ちください。

土井敏邦は、3月22日より東北に入り取材を続けています。現地は今も、メール等の通信が大変難しい状況です。また、フリーのジャーナリストがリアルタイムで報告をすることはなかなかできません。4月7日頃に一旦現地より戻る予定ですので、なるべく早くウェッブサイトなどで土井敏邦の報告をお伝えしていくつもりでいます。

震災発生の日から、この間、パレスチナ記録の会でも、東北支援になにかしらのエールを贈れないものかと模索してきました。長らく、パレスチナの状況を見つめてきた私たちは、空爆や封鎖の中で、子どもたちを守り切れない大人たちが、だんだんと自信を失っていく様子を見てきました。現地の子どもを支えるためには、まず、大人にも元気になってもらわなければいけないと考えながら。

どういう手だてがあるのだろう……。そこで出会ったのが、兵庫県教育委員会の防災マニュアルの「子どもの話を聴くときは」でした。「非戦を選ぶ演劇人の会」で知り合った脚本家の篠原久美子さんにマニュアルを詩に変えていただき、女優の根岸季衣さんに朗読をしていただきました。

今、現地では、打ち拉がれて心が弱っている方も多いでしょう。ポキッと、気持ちが折れそうになる。でも、子どもたちのためならがんばれる、のかもしれない。

被害を受けて心細い思いでいる子どものために、大人にも元気になって欲しい、と願いながら。

多くの方々に広めてください。ともに、がんばっていきましょう。

追伸:この朗読は、根岸季衣さんのお友達のDJ佐々木健二さんにより東北地方のFM局いくつかで放送されるかもしれないとのことです。

文責:土井敏邦パレスチナ記録の会 事務局

『子どもの話を聴くときは』

(兵庫県教育委員会 防災マニュアルに基づいて)
文:篠原久美子
朗読:根岸季衣
キーボード:浜浦巌
協力:佐々木健二
企画:土井敏邦パレスチナ記録の会、すぺーす・どい

音声ファイル(mp3)ダウンロード
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 →『子どもの話を聴くときは』mp3(約7MB)

子どもの話を聴くときは

  1. 子どもの声を聴くときは、教えてもらう気持ちでね
    一生懸命、耳傾けて、教えもらおう、子どもの世界
    子どもの世界の扉はね、内側からしか開かないの
    信じるおとなに向かってね
  2. 子どもの話を聴くときは、じっくり、ゆっくり、ゆったりね
    言おうと思うと時間切れ、中途半端は苦しいよ
    子どものつらさと言葉はね、外に出るまで時間がいるの
    待ってる時間も、聴いてる時間
  3. 子どもの話を聴くときは、「聴いてるサイン」を伝えてね
    あいづちうって、うなづいて、子どもの言葉を繰り返し
    不安な気持ちの子どもはね、小さな合図で安心するの
    「ぼくを分かってくれてるな」って
  4. 子どもの話を聴くときは、途中で止めたりしないでね
    批判をしたりまとめたり、言い聞かせないでただ聴いて
    おとなが口を開くとね、子どもの口が閉じてくよ
    知りたいのなら、耳、開こう
  5. 子どもの話を聴くときは、瞳のサインをみていてね
    子どもはたいていおとなのね、目なんか見ては話せない
    それでも分かってほしいとき、瞳で合図を送ってる
    見逃さないで、みていてね
  6. 子どもの話を聴くときは、顔の高さを合わせてね
    上から見下ろされるとね、だれでもちょっと堅くなる
    視線の低い子どもにね、しゃがんで視点を合わせてね
    子どもが話しやすいから
  7. 子どもの話に答えるときは、声の調子を同じにね
    大きな声や高い声、おとなのいらいら伝わるよ
    子どもは意味を知らなくてもね、声で気持ちが分かるんだ
    言葉が出にくくなっちゃうよ
  8. 子どもの不安を聴くときは、子どもの気持ちを感じてね
    「なぜ?」「どうして?」が、問いつめに感じてしまうとき、あるの
    子どもの心配、不安はね、「不安なの?」って繰り返してね
    答えは、一緒に考えて
  9. 子どもの不安を聴くときは、すぐに原因、決めないで
    「地震のせいだ」「性格だ」、決めてもそれは答えじゃないの
    子どもを取り巻く世界もね、子どもの心も単純じゃない
    広く大きな視野で見て
  10. 子どもの悩みを聴くときは、子どもの力を信じてね
    しっかり聴いて、じっくり支え、色んな見かたのアドバイス
    だけど最後は子どもがね、子ども自身で解決するの
    おとなが信じた子どもはね、乗り越えられるよ、大丈夫

兵庫県教育委員会 学校防災マニュアル(改訂版)
第5章 心のケア 【PDFファイル】(107KB)

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