アミラ・ハス氏招聘
クラウドファウンディングのお知らせ
2017年7月30日 まで
- プロジェクトについて
- アミラ・ハス氏について
- 土井敏邦からのメッセージ
プロジェクトについて
2017年9月、イスラエル人ジャーナリストのアミラ・ハス氏を3週間の滞在予定で日本に招き、東京・京都・広島での講演と沖縄と福島への訪問を計画しています。その招聘資金をクラウドファウンディングで募るプロジェクトを開始しました。
2017年7月30日 まで
2017年は、西岸・ガザ地区占領(1967年)から50年であるだけでなく、英国がユダヤ人の国家建設を約束したバルフォア宣言(1917年)から100年、国連パレスチナ分割決議(1947年)から70年、インティファーダ発生(1987年)から30年、ガザ地区封鎖(2007年)から10年です。
そんな、パレスチナにとって大きな節目となる年に、ぜひイスラエル人ジャーナリストのアミラ・ハス氏を日本に招いてお話を聞きたいとの思いから、パレスチナに関わってきたジャーナリスト、研究者、NGO関係者と市民で「アミラ・ハス氏 来日実行委員会」を結成し、ハス氏の来日実現に向けてクラウドファウンディングの呼びかけを行うことになりました。
来日予定は、2017年9月の3週間。東京・京都・広島での講演と沖縄と福島への訪問を計画しています。
計画実現には、みなさんの協力が必要です。クラウドファウンディングへの参加とツイッターやフェイスブック等での宣伝拡散の協力をお願いします。
アミラ・ハス氏 来日実行委員会
- 土井敏邦(代表・ジャーナリスト)
- 臼杵陽(日本女子大学教授)
- 長沢栄治(東京大学教授)
- 岡真理(京都大学教授)
- 宇野昌樹(広島市立大学名誉教授)
- 金井創(沖縄キリスト教学院平和研究所)
- 小島浩介(公立高校教諭)
- 鈴木啓之(「土井敏邦・パレスチナ記録の会」スタッフ)
- 白川優子(国境なき医師団)
- 土井幸美(公立小学校教諭)
アミラ・ハス氏について
アミラ・ハス氏は、1956年 エルサレム生まれ。イスラエルの有力紙「Haaretz/ハアレツ」の占領地特派員として1993年からガザ地区に、1997年からはヨルダン川西岸地区に住み、現地から報道し続けているイスラエル人ジャーナリストで、両親はホロコーストの生存者です。
著書に、
『Drinking the Sea at Gaza: Days and Nights in a Land under Siege』
『Reporting from Ramallah: An Israeli Journalist in an Occupied Land』
『Diary of Bergen-Belsen: 1944–1945』
日本で出版された著書に、
『パレスチナから報告します ─占領地の住民となって』
(くぼたのぞみ翻/2005年/筑摩書房)
土井敏邦によるインタビュー記事(2005年)
土井敏邦からのメッセージ
この数年、“パレスチナ”は、動乱のシリアやイラク情勢の陰に隠れて、日本メディアでもほとんど報道されなくなりました。多くの市民の意識から「パレスチナ」という言葉さえ、忘れ去られている感があります。
今年2017年は、イスラエルによってパレスチナのヨルダン川西岸、ガザ地区、東エルサレムなどがイスラエルによって占領されてから50年目になります。
この「占領50年」という節目は、“パレスチナ”をほとんど忘れている日本社会の空気を変える、またとない機会です。
この時期に、“パレスチナ”に関わってきたジャーナリスト、研究者、NGO関係者と市民が一団となり力を出し合う「パレスチナ占領50年」イベントを企画しました。
そのイベントのキーパソンとして日本に招聘するのが、パレスチナ占領報道の第一人者として国際的に著名なイスラエル有力紙『ハアレツ』記者、アミラ・ハス氏です。
ハス氏は、イスラエル人でありながらオスロ合意が調印された1993年からパレスチナ自治区のガザ地区、97年からはヨルダン川西岸地区に住みつき、現場をつぶさに取材し、『ハアレツ』紙の記事として、イスラエル社会に“占領”の実態を伝え続けています。占領地から次々と発信されるその記事は、イスラエル内外で高い評価を受け、数々の国際賞を受賞しています。その一方、一部の国民からは「祖国への裏切者」と呼ばれて脅迫に晒され、ハス氏が歯に衣着せず批判するパレスチナ自治政府やハマス政権からは追放や脅迫を受けてきました。
ハス氏は、イスラエル人として自国の占領政策を熟知し、占領当局にも直接取材してその動向や狙いも取材できます。つまり“占領”をパレスチナ側、イスラエル側の双方の現場と視点から立体的に観察し続けてきた稀有なジャーナリストです。いわばオスロ合意以後の“占領”の歴史と実態の“生き証人”と言える存在です。
この「パレスチナ占領50年をアミラ・ハスと考える」では、ハス氏がイスラエル側、パレスチナ側の両サイドから50年目のパレスチナ占領の実態とその国際的な意味を報告します。
一方で、占領50年の“パレスチナ”と、70年以上も米軍に支配される “オキナワ”など日本国内の問題との接点をさぐり、パレスチナ占領を日本に引き寄せます。(長年パレスチナの占領を取材してきたハス氏個人が、米国に長年占領され今なお米軍基地に支配される“オキナワ”に強い関心を抱き、「ぜひ沖縄を取材したい」と要望してきました。そのために滞在を延期し、取材の機会を作りました)。
また現地で援助活動を続ける日本人NGO関係者たちとの対話を通して、日本人はパレスチナとどう関わり、何ができるのかも模索します。
土井敏邦によるインタビュー記事(2005年)