パレスチナからフクシマへ

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イスラエル建国で故郷を追われ、空爆や砲撃で家と家族を失ったガザのパレスチナ人は、原発事故で故郷を追われた“フクシマ”に何を観るのか。「第二のノーベル平和賞」受賞者、パレスチナの人権弁護士が飯舘村への旅と村民との対話の中で、“パレスチナ”と“フクシマ”の普遍性を探っていく。

作品紹介

監督・撮影・編集・製作: 土井敏邦
2018年/日本/カラー/56分

パレスチナ・ガザ地区の人権活動家ラジ・スラーニは、イスラエル占領下で解放運動に献身し、5年間の投獄と拷問の日々を強いられた。その後もガザで人権擁護の活動を牽引し続けている。その活動は世界で高く評価され、先の「ライト・ライブリフット賞」など数々の国際平和賞を受賞した。

そのスラーニ氏が2014年10月の来日時に、福島・飯舘村を訪問した。放射能汚染のために家と石材工場を失った村民、乳牛を失い失業した元酪農家を訪問し対話する中で、スラーニ氏はフクシマの現実と直面する。

彼がパレスチナの現実と重ね合わせたのは、いずれも“責任の所在”が曖昧にされ、その責任者たちが処罰されない不条理なフクシマの現実だった。

そんなスラーニ氏が飯舘村の被災住民に訴え伝えたのは、数十年の侵略と占領と破壊の中でパレスチナ人を支えてきた人間の“尊厳”と、“正義のための不屈の闘い”だった。

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監督プロフィール

土井 敏邦(どい としくに)
1953年佐賀県生まれ。ジャーナリスト。
1985年以来、パレスチナをはじめ各地を取材。1993年よりビデオ・ジャーナリストとしての活動も開始し、パレスチナやアジアに関するドキュメンタリーを制作、テレビ各局で放映される。2005年に『ファルージャ 2004年4月』、2009年には『届かぬ声―パレスチナ・占領と生きる人びと』全4部作を完成、その第4部『沈黙を破る』は劇場公開され、2009年度キネマ旬報ベスト・テンの文化映画部門で第1位、石橋湛山記念・早稲田ジャーナリズム大賞を受賞。次作となった『“私”を生きる』(2010年)は、2012年度キネマ旬報ベスト・テン文化映画部門で第2位。

東日本大震災後に制作された中編『飯舘村 第一章・故郷を追われる村人たち』(2012年)では「ゆふいん文化・記録映画祭・第5回松川賞」を受賞。また、2012年には、ビルマ(ミャンマー)から政治難民として日本に渡った青年を14年にわたって見つめた『異国に生きる 日本の中のビルマ人』で2013年度キネマ旬報文化映画第3位、文化庁映画賞文化記録映画優秀賞受賞。その他に『飯舘村 放射能帰村』(2013)、『ガザに生きる』全5部作(2014)など。著書は『アメリカのユダヤ人』、『沈黙を破る─元イスラエル軍将兵が語る“占領”─』(いずれも岩波書店)など多数。

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